【イギリス】何事も予定通りにはいかないイギリスの鉄道事情│イングランド・中部

これまでにヨーロッパを中心に、50か国を旅してきました。日本も含め、世界各国の美しい風景、歴史的建造物、観光名所はもちろん、旅先ならではの様々なエピソードを紹介します。

もう何度目の、いや、何十回目のロンドン観光なんだろう。

このとき本当はロンドンの観光をする予定ではありませんでした。

3泊5日という短いイギリス滞在の最終日。

イギリスから日本へのフライトは19時ごろだったので、コッツウォルズのカッスルクーム(Castle Combe)まで足をのばすつもりで早朝にホテルを出発。

でも、これがまたドタバタで。

イギリスの鉄道にはいつも泣かされます。。。

目的地から遠のいてゆく…

この日、滞在先であるイングランド北部のリーズのホテルを早朝6時半ごろに出て、7時の電車でまずはロンドンへ向かいます。

ロンドンに着いたらパディントン駅の「Left Laggage」に荷物を預け、その足でコッツウォルズにある人口約350人の小さな村、カッスルクームへ。

しかしこれがまた、とんでもないハプニング続きだったのです。

前触れもなく突然に停車する

とりあえずリーズからロンドンへは定刻通りの到着で、慌てることなく荷物も預けてから、予約していた電車に乗り換え、まずはチッペナムへ向かいます。

天気も良く太陽の光が心地いい。

ちょっとウキウキしながら車窓に流れる景色を楽しんでいました。

そして電車はスウィンドンという途中の駅まで順調に走り、いよいよ次の停車駅が乗り換えの駅「チッペナム」です。

あと7~8分といったところでしょうか。

そろそろ降りる準備をしようかと思った矢先、なぜか静かに電車が止まったのです。

日本でもラッシュ時は前の電車が詰まったりしてると、駅の手前で調整のために停車することがありますが、イギリスでのこの停車の仕方は、もう、嫌な予感しかありません。(笑)

しばし停車したのち、ようやく車内放送が流れます。

「この電車は、ここから通常と違うルートを進むため、この先のチッペナム、バースには止まりません。ブリストルまで行ってから乗り換えてください。到着が遅くなるけどごめんなさい。」

そんな内容でした。

絶句。

はーーー!!!???

あと数分のところにいるのに、どうして今から遠く離れたブリストルまで連れて行かれなきゃならないの!!!

もうね、心の中では「ここで降ろしてくれ!!!」と叫んでいました。(笑)

どうやらこの路線の沿線区域で落雷があったみたいなのです。

それまでは見事な快晴だったし、電車が止まっている場所でも雨の気配すらない状況だったから、なんともモヤモヤ。

でも落雷って言うんだから仕方なし。

とはいえ、この日の夜にはロンドンから日本へのフライトを控えている私にとっては致命的でした。

もはや「電車に乗る」だけが今日の観光

あと数分でチッペナムに到着するはずだった電車は、その手前で虚しく進路を変え、そこから数十分ほどかけてブリストルの駅へ到着しました。

ブリストル駅のホームには、さてこれからどうしようといった困り顔でたくさんの観光客が立ち尽くしていました。

さて私もどうしよう。

ここからチッペナム行の電車に乗ることは可能ですが、既に予定の時間から大幅に遅れています。

仮にここからチッペナムに行ってカッスルクームまで足を延ばせたとしても、観光できる時間はごくわずか。

なぜなら、帰りの電車もチッペナムからロンドン方面へは電車が動いていませんから、また遠回りしてもどることになるのです。

フライトに遅れたらそれこそ一大事なので、もう諦めるしか道はなし。

せっかくブリストルまで「勝手に運ばれてきた」から(笑)、ブリストルの町を見て回るのも考えましたが、どうもブリストルには興味がなくて。

そして、イギリスの鉄道では「まさか」なできごとがたくさん起こることを身をもって経験している身としては、もしかしてまだ何かが起こるかも知れないという疑念もありました。

そもそも、この段階で「気力」がなくなっていたこともあり、そのままとりあえずロンドンに向けて折り返すことを決断。

何のために早朝リーズを出発して、遠路遥々ここまで電車に揺られてきたのか、、、。

ブリストルでロンドン行きの電車に乗り、また、ひたすら車窓を眺めて時間が過ぎていきます。

朝7時にリーズからロンドンの電車に乗ってから、すでにトータル6時間以上も電車の中。

途中、大好きなバースを通りましたが、もはや降りて観光する気力は残っておらずホームを眺めて静かに通過。

どこにも行けず電車に閉じこもっている間、窓越しに写真を撮りまくっていたのを覚えています。

でも少し気持ちにも時間にもゆとりが出てきたら、やっぱりどこかへ立ち寄りたい気分になってきて。(笑)

すべてがうまくいかない1日

けれども、この日はすべてがうまくいきませんでした。

どうせこのままロンドンに戻ってもロンドンでやりたいこともない。

ロンドンで時間を持て余すくらいならと、やっと気を取り直して「スウィンドン」という町で途中下車してお散歩してみようとガイドブックを手にしました。

そして非常にもそこで車内放送が入ります。

「本日、スウィンドンは通過します」

なに、このフリーダムな英国鉄道。(笑)

それならばと、ロンドンからグリニッジに行こうとタイムスケジュールを組んでみましたが、それさえも、ロンドン到着が大幅に遅延して実現できず。

なんかもう、疲れた。。。

ロンドンよ、おまえもか

なんだかんだでロンドンに戻っては来ましたが、かなり中途半端な時間でした。

どこかへ足を延ばすには時間が足らず、残された選択は「市内観光」くらいしかなく、半ばやけくそでロンドン塔、タワーブリッジ、ビッグ・ベンという超定番スポットをダッシュで回りながら、こってこての記念写真を撮りまくりましたね。(笑)

もう数えきれないくらい訪れているこれらの場所なので、なんの感動もないのですが、ロンドンに来たらなんとなく見て帰りたい場所ではあります。

なぜか橋が突然、閉鎖される

ビッグベンに辿り着いた頃には、ちょうど空港へ向かうにはほどよい時間になっていました。

あと15分くらいお散歩したら、橋の向こう側へ渡って地下鉄でパティントンへ向かうつもりでした。

でもこの15分が、ふたたび悲劇をもたらすことになったのです。

橋の上からビッグベンの写真を撮って、橋の下からのお気に入りのアングルでも写真を撮って、少しの間ブラブラ。

そしていよいよ時間も押し迫ってきたので、階段を上って橋の上に戻ったところ、目の前に POLICE の姿がありました。

橋へ侵入して来る車を手前で静止して、折り返させている様子。

「何だろう?」と思いながら、地下鉄の駅がある橋の向こう側へ行こうとすると、そこにもまた POLICE。

橋を渡る人々を制止していたのです。

橋の向こう側に行かないと、地下鉄の駅に入れません。

うそでしょ、、、

時間がなくて焦っていると、今度は上空に爆音を響かせながら近づいてくるヘリコプター。

これはいったい何事!?

そうしている間に目の前には黄色いテープが張られ、完全に橋の手前で足止め状態にされてしまいました。

今思えば、立ち止まって考えていないで、ダダダーと橋の向こうへ駆け抜けてしまえばよかったのですが(笑)、なんだか状況がつかめずうだうだしている間に通せんぼ。

最寄り駅を探せ!

橋の向こうへ渡れないということは、パディントンへ向かう最寄りの地下鉄駅に辿り着けません。

さぁ、どうする。

さすがにロンドン市内の地理を知り尽くしているわけではないので、焦りましたよ。

とにかく時間がなかったですし。

近くに掲示されていた地図を見つめながらしばし考える。

とりあえずその辺りにいた人に橋の手前側にある最寄り駅を尋ねてみましたが、みんな同じような観光客ばかりなので知る由もなく。

「私たちも困ってるんだよ」な人ばかりでした。

でも、飛行機は待ってくれないので、とにかく何とかして駅を探さねば!

ここに居たら観光客ばかりなので、少し離れた場所で地元の人を見つけて尋ねつつ、なんとか近くのウォータールー駅に辿り着きました。

かつてはよく使っていた駅なので余裕をかまして駅へ駆け込みましたが、この駅を利用するときはほとんど英国鉄道だったため、地下鉄の入り口が分からないっ!

そしてまた通りがかりの人に尋ねます。

焦っているときってとにかく目の前が見えていないもんですね。

地下鉄の入り口は「目の前」でした。(笑)

大慌てで地下鉄の改札へ向かったはいいけれど、今度はあまり乗りなれないルートゆえに、何ラインに乗って、どっち方面に向かい、どこで乗り換えれば良いのやら。

でも、迷っている余裕はないので、即、近くの駅員さんに聞く!

するとラッキーなことに、目的地であるパディントン駅を通っている「Bakerloo Line」があったのです。

ホッとひと安心。

これでなんとか無事にヒースローにも迎えそうです。

そしてまだ、終わらないハプニング

パディントンに到着したらすぐにダッシュで Left Laggage に駆け込み、荷物をピックアップ。

そしてなんとか数分前には無事に電車に飛び乗り、滑り込みセーフ。

汗だくになりながら席に座ってホッとひと息。

と同時に電車の扉が閉まりました。

あれ?

ちょっと待てよ、、、まだ出発まで数分あったはず。

その瞬間、電車はゆっくりと動き始めます。

そして気づきました。

私は予定していた1本前、エクスプレスの倍の時間がかかる「普通電車」に乗っていしまっていたのです。(笑)

時すでに遅し。

パディントンを出発してしまった普通列車から、エクスプレスに乗り換える術はなし。

倍の時間がかかると言っても15分の差だけなので、結局、そのまま空港へ向かったのでした。

よくもまぁ、これだけ1日中ハプニングが続くもんですよね。

ここまでくるともうあきれて笑うしかなかったな。(笑)

でもね、これで終わらなかったんですよ。

旅の終わりに

予定より大幅に遅れての空港到着でしたが、事前に座席予約は済ませてあるのでチェックインもスムーズに。

ですが、もうひとつ落とし穴がありました。

よく利用しているのはANAなのですが、ヒースロー空港ではかつてターミナル4だったんです。

それがこのときの利用から、ターミナル2に変更になったのです。

とても近代的な奇麗なターミナルですが、はじめての利用だったので、お店の場所や設備の使い勝手が分からない。

ゲートの位置関係も把握していなかったんですよね。。。

搭乗時刻のギリギリまで買い物をしてからモニターをチェックをしたら、搭乗ゲートまでが恐ろしく遠い!

なんと「搭乗ゲートまで15分」の表示が出ていました。(笑)

またしても、ダッシュです。

ひたすらにダッシュして、搭乗口に到着した時にはまたしても汗だくでした。

さらに、飛行機に乗り込んだら今度こそホッとひと息つけるかと思っていましたが、、、

隣席の乗客が臭う … 。

そして何かとCAさんにクレームを言っていて、とても心地悪いフライトになってしまいました。

ほんとうに、最後の最後まで色々ありすぎた1日でした。

こんなことも、ありますよ、ね。

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